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個人投資家と機関投資家は同じ土俵で戦わなければならない

テクニカル分析の利点、それは誰にでもできるということにあります。当コーナーでも以前ご紹介しましたね。「株価は、機関投資家にも個人投資家にも平等に提供される情報であるということを……」

株式投資の戦場である「市場」には、組織的に大きな金額を投入する機関投資家もいれば、数万円から参加する個人投資家まで幅広い層の参加者がいます。機関投資家の場合、担当者がそれぞれの役割を担い、組織的に資金を市場に投入しています。担当者の中には、企業のトップに直接ヒヤリングできる人もいます。一方で私たち個人投資家は、手に入る情報を駆使して売買タイミングを捉えようと構えます。もちろん企業のトップに会って、先行きの業績についてコメントを貰えるという人はまずいません。機関投資家と比べれば、手に入る情報には大きな差があります。しかしながら「市場」という戦場では、何もハンディは用意されません。同じ土俵の上で、機関投資家と個人投資家はイコールコンディションで戦わねばならないのです。とりわけファンダメンタルズ分析における情報格差は大きいことは疑うべくもありません。個人投資家がネットのインフラを活用して連携したとしても、情報格差をはねのけるまでにはなれないようです。企業業績の先行きを分析する分野では機関投資家とは戦っていけないということになります。

その点、テクニカル分析は安心です。株価は、誰にでも平等に与えられる情報です。「機関投資家用株価」「個人投資家用株価」があるわけではありません。ある銘柄の寄り付きが500円なら、機関投資家にとっても個人投資家にとっても「500円」なのです。とりわけ、インターネットのインフラが整った現在は、情報格差はまったくありません。さらに、分析手法も同様です。例えば、私たちゴールデンチャート社は、GCV（ゴールデンチャートベクトル）という独自の指標を提供していますが、機関投資家の方にも個人投資家の方にも同じ内容でご提供しています。

私たち個人投資家は、株価分析に投資タイミングを委（ゆだ）ねるメリットを理解し、目先の株価の動きばかりにとらわれることのないように、テクニカル分析にのめりこんでいくべきです。リアルタイムに伝えられる株価の変動に、せっかちな商いを繰り返せば、その勝負に勝てる玄人は一握りしかいないといわれます。常に、相場全体を俯瞰して物事を考え、経済や科学技術の変遷や進歩に目を配り、自身の立ち位置を知る必要性があります。テクニカル分析だけが、イコールコンディションの勝負の可能性を開いてくれると知るなら、世界の経済や環境を知る手段としてもテクニカル優位が唱えられるべきです。常に、伝えられるニュース報道より早く、チャートのティックは動いていることも、覚えておいてください。テクニカル分析優位の証左は数え切れないほどに豊富なのです。

(2011/12/30更新)

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