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今回は、オートモード Step1/4の「投資スタンス」について考えていきましょう。画面下をご覧ください。「どのような売買を希望しますか？」という選択肢です。オートモードでは、ここで投資スタンスの設定を行うことができます。
前回「業種」についてお話した際には、たくさんの選択肢がありましたね。37のボタンから選ぶという形でした。それに比べて、今回は３つしかありません。それでは、項目を見ていきましょう。上から順に、「利益幅にはあまりこだわらず短期間で結果を得たい（日ベース）」、「投資期間は多少掛っても利益を確実に得たい（週ベース）」、「株式投資は預貯金と考えて気長に待つ（月ベース）」となっています。今回はこの３つの項目から、あなたの戦略にあった項目を１つだけお選びください。２項目同時に選択することはできません。１項目を選択すると、あなたが選んだ投資スタンスに合った銘柄を選び、その後の売買管理もここで選んだ投資スタンスで行ってくれます。投資家のみなさんはボタン１つ選択するだけですが、銘柄選びから売買管理までオートモードはすべてあなたがここで選んだ条件に従って行います。もちろん「今回は短期スタンスで、次回は中期スタンスで選択する」という戦略も可能です。
投資スタンスというのは、株式を購入してから売却するまでの期間の長さのことです。投資のノウハウのほとんどは、「安い時に買って、高い時に決済する」としてあるだけですが、その買いから売りまでの期間がどれくらいかかるのか、ギャップはどのくらいになるのか、その時間や値幅を想定することを、スタンスを決めるというのです。で、どうやってそれを決めるのかです。値動きの大きさや、値上がり値下がりのスピードは銘柄個々ですべて違います。資本の大きな企業より、小型の企業の株価の方が値動きはスピーディーで大きいです。投資対象を絞る時に、ファンドマネージャーは、株価推移や値動きの様子をチェックし、株価の動きを数値化して、それぞれに期待収益を定め、必要な投資時間を割り出していくのです。
しかし、ここでは、皆さんに、そんな厄介な事はさせません。チャートの便利なことの一つに、チャートを作る時に、日足、週足、月足と、ローソク足のシンボルに閉じ込める期間を、１日とするか、１週間とするか、１ヵ月とするかで、一定の足の本数を組み合わせて売買のタイミングをはかれば、見事にスタンスを分けて分析できるのです。
たとえば、日・週・月の１２本の足で構成される天井と底の期間は、それぞれ１２日、１２週、１２ヵ月という時間の経過をローソク足に内包しているのです。
チャートを通して株価の値動きを捉えると、日足なら数週間の勝負に、週足なら数ヵ月の長さに、月足なら数年のスタンスに相場をとらえることができます。
チャート、この効力は絶大です。刻々と変わる株価を見ていると、だんだん、私たちの心理は値動きに酔ってしまいます。実際に投資をすると、株価が値下がりして損をするのはいやですから、そうなったら、すぐに売却して投資を切り上げるべきですが、不思議な事にそれでは損してしまいますから「プラスになるまで待っていよう」と考えて、損をしている間中保有しているのです。ところが、徐々に値動きが好転して、採算点を越えた途端に、「また、下がって、マイナスになる前に」と、急いで売却して手仕舞いをしてしまうものなのです。ほとんどの投資家さんは、利益がほとんどない手仕舞いを繰り返します。そして、大きな評価損を抱えた銘柄の長期保有者なのです。
そうならないために、「投資スタンス」を、使用するチャートの種別で決め、売買のタイミングを、計算されるベストなポイントで示唆されたサインにしたがって、迷わずに実行していただけばいいのです。とんでもない大きな損を抱える保有株はなくなります。ちょっとした利益で早売りしてしまうこともなくなるのです。
しかも、売買タイミングのチェックは、選ばれたチャートの種類で、１日に一回、週末に一回、月末に一回でいいはずです。なれないうちは、毎日、職場でトイレや外回りの時間にスマホで株価チェックをされるでしょう。でも、ここで習うやり方なら、そんな必要はないのです。仕事に生活に、しっかり集中して、株式投資は、限られた時間だけ、わずかに用意していただけばいいのです。
(2013/10/11更新)