何時の時代も玄人はチャートをめくりながら戦略を練る

GC OPTICAST何時の時代も玄人はチャートをめくりながら戦略を練る > [第5回]チャートの形を視覚的に捉える
2010/10/15更新 [第5回]チャートの形を視覚的に捉える
 
映像でご紹介
動画を再生する[高画質]
動画を再生する[低画質]
 今は、ネットトレードの時代です。チャートといえば、リアルタイム株価を用いて描かれるのが当たり前になっています。分足どころか、ティック足で今まさに変化している株価をチャートで見たいというニーズが支配的です。とりわけ、相場が開いている間、ずっとPCの前に貼りつくデイトレーダーの方にとっては、リアルタイム株価が重要な情報であることは否めません。しかし、誰もが直近の株価だけを見て投資をしているわけではありません。


株価は、日々の変化の集積ですから、これまでの値動きの変遷をしっかり捉えておかねば、この先の株価の動向が読めないのです。山の起伏に林業を営むことに例えれば、平地で植樹するのと、山間部でのそれは明らかに違うはずです。谷には太陽の光が届きにくいので、大きく樹木が枝を広げられるように、広めの間隔が必要になるでしょう。峰の頂上付近では逆に密集させるようにして、風当たりに備えます。斜面は南側と北側とでは、太陽の光が降り注ぐ量も角度も違います。日々の作業も、地形の起伏に対応させることが求められるという例えです。






株式投資の目先というのは、リアルタイム株価ですね。では、山の地形は何で見たらいいのでしょうか。その一つに月足チャートを挙げることができますね。月足チャートというのは毎月1本ずつローソク足が描画されるわけですから、長期間のチャートをご覧いただくことができるわけです。期間が長ければ長いほど、チャートの特徴を捉えやすいのです。



 例えば、「上場来高値安値データ」です。もし、お気に入りの銘柄が上場来高値に接近していれば、その高値を抜くか抜かないかということは大きな節目になります。もし抜いたら、更に上に勢いよく行く可能性が判断できます。一方抜くことができなければ、そのままズルズルと下げていく可能性が高いと判断できるでしょう。





 他にも、ボックス相場というチャートの流れも興味深いですよ。チャートをご覧いただくと、上場来高値だけが突出しているものがある一方で、ある一定の株価水準で、いくつも同じ高さの山と谷を繰り返している銘柄があります。「ボックスの理論」の考案者は、著名なダンサーでした。同じ場所を前に後ろに前後してステップを繰り返すダンスそのものとチャートの値動きがそっくりなのを、発見してしまったというわけです。この銘柄は、ある一定の株価まで上がったり下がったりすると、その水準からはみ出して動くことはないという前提で投資のフシ目を設定していきます。一定のレンジ内で株価が動くのですから、売買サインも最適化すれば、同じ水準で買いサインと売りサインを繰り返すはずです。こうしたことを知ると知らないのとでは、銘柄選びはもちろん、売買タイミングを捉える判断まで変わってきます。ボックスの高値部分に株価が位置していれば「今は買いだ」と思わないでしょう。「信用売り」という判断を下すのが最適な判断でしょう。




 このような分析を行うのに適したチャート、それは長期間のデータが必要ですから「月足チャート」がふさわしいのです。毎日チェックする必要はありませんが、年に何回かは月足チャートを活用しながら、山と谷の位置を適切に捉えておく必要があるといえるでしょう。



月足チャート、使ってみると、これが面白いんですよ。



※「月刊ゴールデンチャート全銘柄月足集」は2011年4月29日発売の5月号を持ちまして休刊とさせていただきました。今後は、上場銘柄の最新の日・週・月足チャートを網羅しているうえ、最新の業績情報なども詳細にチェックできる株式分析ソフト「GC HELLO TREND MASTER(R)」や、テクニカル&ファンダメンタルズの有望銘柄リストが充実している「GC OPTICAST 〜投資で暮らそう〜」などのご利用をオススメします。

チャート誌の詳細・ご注文はこちら

電子書籍詳細はこちら


※各社の社名、製品名、サービス名は、各社の商標または登録商標です。
※電子書籍でご利用いただく際には、i文庫(有料)が 必要になります。