サイコロジカル
投資家心理は株価の上昇が続けば、ますます強気に傾き、逆に株価の下落が続けば弱気に傾きがちです。市場が強気一色になった時、相場はピークを打ち、逆の弱気一色になった時にボトムを打つケースが多いことから、投資家心理の偏りを数値化した逆バリのための指標です。
●75%以上(12日間の内9日以上がプラスの日)警戒ゾーン
●25%以下(12日間の内9日以上がマイナスの日)底値ゾーン
■サイコロジカル
 サイコロジカルとは「心理的な」という意味です。株価の上昇が続けばそろそろ下がるだろう、逆に株価の下落が続けばそろそろ切り返し、上昇するだろうと考える投資家心理を数値化し、市場が強気に傾いた時に売りのタイミングを測り、逆に弱気に傾いた時に買いのタイミングを測る逆バリ手法のオシレーター系指標です。一定期間のうち、株価が前日に比べて高い日が何日あったかを調べ、その比率を算出します。計算は極めて簡単ながら、ある程度は有効性がある点ですぐれています。

サイコロジカルラインの計算式は以下の通りです。

過去n期間の終値上昇日数÷期間n×100(%)

 一般的には12日間の株価の推移から、前日に比べて高かった日が何日あったのかを調べ、短期のタイミングを捉える手法として用います。計算式は上記の式に12日を代入して、12日間での株価上昇日÷12日×100%、前日比同値や出来ずの日は上昇日に0.5を加算します。

 ここで75%(9勝3敗)以上は、買われ過ぎ・過熱気味で売りシグナルと判断され、25%(3勝9敗)以上は売られ過ぎ・底値圏から反転のタイミングが近いとみて、買いシグナルと判断されます。仮に上昇した日が6日であれば、サイコロジカル・ラインは50%になります。

 確率の上では、12日続伸(12勝0敗)や12日続落(0勝12敗)の確率は4096分の1で、年間立会日数を250日とすると実に16.4年に1度しか起こらないこととなります。
(1)1勝11敗(11勝1敗)以下の起こる確率は4096分の13(0.32%)
(2)2勝10敗(10勝2敗)以下の起こる確率は4096分の79(1.93%)
(3)3勝9敗(9勝3敗)以下の起こる確率は4096分の299(7.30%)

 こうなると、サイコロジカルラインが16.7%(2勝10敗)になったとすると、それ以下になる確率は実に1.93%しかありませんから、確率論からすれば、次は上昇する確率が極めて高く、絶好の逆バリのタイミングという判断ができます。ただし、サイコロジカルラインも他のオシレーター系指標と同様に、大きなトレンド発生時には、上下に張り付く現象になります。なお、サイコロジカルラインの考え方に上昇幅・下落幅を導入したのがRSIです。


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