レオナルド・フィボナッチが1202年に発表したもので、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233…と無限に続く数列で、エリオット波動理論の基礎となったものです。
フィボナッチ級数の特徴は、(1)連続する2つを足したものが、その上位数になる(1+2=3、2+3=5…)、(2)最初の2つの数字を除き、一つ飛びの数字で割り算すると2と余りになるが、その余りの数字はその直前の数字となる。(21÷8=2余り5、34÷13=2余り8…)、(3)どの数字も上位の数字に対して0.618:1に近づく、(4)どの数字も下位の数字に対して1.618:1に近づく、等々が挙げられます。
特に(3)と(4)の比率の0.618と1.618は古代ギリシャで「黄金比率」と呼ばれ、最も美しいと感じる比率として美術や建築、音楽や生物学に応用されてきました。代表的な黄金分割図形として「ペンタグラム」があります。辺の比率が1:0.618:1の黄金比率となっています。
フィボナッチでよく用いられる数値は、(A)61.8%、(B)50%、(C)38.2%です。株式相場に応用する場合、仮に強い上昇トレンドでは、押し(下げ)は最小で38%前後、弱い上昇トレンドの場合は、62%前後を目安とします。日足・週足を問わず、押しや戻しの目標予測に有効なテクニカル分析の一つです。 |