6.用語解説

ローソク足 P&F 新値足 時系列新値足
カギ足 時系列カギ足 対数目盛り 移動平均線
株価平均カイ離率 短長期平均カイ離率 GCVおよびGCV平均 出来高および出来高平均
出来高平均カイ離率 出来高GCV 価格帯別出来高 信用残高
貸借倍率 一次回帰線 コポック指数 指数化
OBV サイコロジカル 均衡表 GCR
売買代金 ドル換算 ストキャスティクス SRV−K
H−V ボリンジャー・バンド 標準偏差ボラティリティ コスト移動平均線
コスト平均カイ離率 相対株価 PVR ボルテックス
逆ウォッチ曲線 弾性値 循環行程係数 循環行程係数平均
ボリュームレシオ RSI V−RSI RCI
株価モメンタム 1値当出来高平均 リスク度 トレンドライン
MACD MACD平均 DMI パラボリック

ローソク足
日経平均や業種別平均など平均株価の週足、月足は日々の終値による4本値で作成しています。よって、日足での瞬間高値や安値とは多少異なることがあります。個別銘柄は瞬間高値・安値による週足、月足です。

P&F(ポイント・アンド・フィギュア)
  P&Fは代表的な不規則時系列分析です。特徴は任意に定めた1枠未満の値動きはトレンドと同じ方向であっても省略し、トレンドに逆行する動きについてはさらに大きなフィルターをかけて排除してしまう点にあります。トレンドに沿った動きを単純化し、転換ルールがやや厳しく反転しにくい性質を持ちます。日々のデータを基にしながら数年間の値動きを非常に単純化して表現することも可能で、大きなトレンドをとらえてポジション管理ができます。

P&Fは、基本的にはトレンドを切り取るための手法ですから、中長期のトレンドフォロワーズ(順張り投資)に向いた手法で、短期投資のコントラリアン(逆張り投資)には向いていないと言えます。

作図の段取りは以下の9項目です。

@ひとつひとつのマス目(枠)は価格の一単位(ポイント)を意味する。

100円未満 一枠2.5円
100円以上200円未満 一枠5円
200円以上1000円未満 一枠10円
1000円以上5000円未満 一枠20円
5000円以上10000円未満 一枠100円
10000円以上50000円未満 一枠200円
50000円以上100000円未満 一枠1000円
100000円以上500000円未満 一枠2000円
500000円以上1000000円未満 一枠10000円
1000000円以上5000000円未満 一枠20000円
5000000円以上〜 一枠100000円

A株価が上昇した時は×印で表示し、株価が下降した時は○印で表す。

Bそれぞれの行は上昇か下降かの一方のみを示し、×印と○印は同じ行に記入しない。

C株価が方向転換した時は、右に一行移動して記入する。それ故、×印と○印は一行おきに現れる。

D×印と○印は一行に必ず三つ以上記入する。つまり株価の方向転換には、株価水準に応じた3ポイント以上の株価変動が必要である(三枠転換)。上げ相場、下げ相場とも行を変えてポイント・マーク(×印または○印)を記入する時は、一枠あけてから書き込む。このため、結局は、四枠以上の価格変化が行を変えるために必要となる。もっとも同じ方向に動いている間は、上げにせよ、下げにせよ一枠でも記入する。

E上昇時では1ポイントに満たない端数は切り捨て、下降時では1ポイントに満たない端数は切り上げる。

F時間(月)の表示は×印か○印の代わりにアラビア数字で記入し、年の表示は、チャートの下に記入する。

G株価は大引値を採用する。

H増資権利落後の変化は次の行に移し、上昇した場合は×印、下降した場合は○印を記入する。


以上がコーエン方式を日本流にアレンジしたP&Fの書き方です。








新値足
大引け値が新値を更新するたびに行を変えて罫線を記入していきます(更新しなければ書かない)。上昇相場では前の高値を上回ったときに行を変えて陽線を記入し、下降相場では前の安値を下回った時に行を変えて陰線を記入します。画面下方の時系列(年月)とは一致しません。
 三本新値足を例に挙げると、上昇または下降を続ける罫線が転換するためには直前の三本の罫線を抜く必要があります。つまり、つまり、転換前が上昇相場なら直前三本の陽線を下に抜いた時に初めて陰線を表示(陰転)し、逆に転換前が下降相場なら直前三本の陰線を上に抜いた時に初めて陽線を表示(陽転)することになります。




時系列新値足
 新値足の横軸に期間をとったもので、時間の経過が幅となります。この場合、1本抜きが効果的だといわれています。新値を更新せず、転換もしないときには幅が広がっていきます。すなわち、横幅の長いほど保ち合い期間が長く、その後の陽転、陰転は重要な意味を持つといえるでしょう。




カギ足
定率カギ足を採用しています。直近の高・安値に対して一定率以上の株価変動があった場合に陰陽転します。株価が上昇している間は赤線を上に継ぎ足し、直近の高値に対して、一定率以上の下落があったときに次の行に移り、下がったところまで緑線を引きます(陰転)。一定率に満たない変化のときは無視されます。同様に、株価が下落している間は下に継ぎ足し、一定率以上の上昇があったときに次の行に移り、上がったところまで線を引きます(陽転)。
 通常、定率法では1%、2%、5%、10%などが使われますが、対象銘柄によって有効な率は違ってきます。一般的に、値嵩株はそれだけ変動幅も大きいことから率の大きいものが、低位株には率の小さなものが使われるようです。




時系列カギ足
カギ足の横軸に期間をとったもので、時間の経過が横幅になります。直近の高・安値に対して一定率以上の変化があったときに、その時点の株価、日付まで縦横に線をのばします。




対数目盛
 通常のチャートでは、同じ値幅が同じ間隔になります。すなわち、1000〜2000円の間隔と2000〜3000円の間隔は同一です。一方、対数目盛では、上昇率、あるいは下落率が同一の場合に間隔が同じになります。例えば、500〜1000円間隔(2倍)は1000〜2000円(2倍)の間隔と同一です。ゴールデンチャート社から発行されている季刊ログチャートは、この対数目盛で作成しています。急速な利益成長、仕手化、あるいは経営危機などから株価が大きく変貌した銘柄や、月足による長期推移などを見るのに最適です。
また、[ ]倍の設定で、対数目盛のチャートの振幅の大きさを調節できます。倍数を小さくすれば振幅が大きくなります。






移動平均線
株価の移動平均線を最大3本まで設定できます。お好みでそれぞれの期間設定をしてください。位相は移動平均線を先行、あるいは遅行させる機能です。すなわち、位相を+10日に設定すれば、移動平均線を10日間先にずらすことができます。25日移動平均線を+26日に設定すると、株価と移動平均線の天底が一致するパターンが少なくありません。相場の転換点を予測するのに利用してください。また、日足なら75日、週足なら26週先行させると、過去の移動平均線の高値圏を利食いポイント、安値圏を押し目買いポイントとして測ることができます。反対に−10日を入力すれば10日間前にずらすことができます。通常の移動平均線を描きたい時は、+0日に設定して下さい。
 伴線は、移動平均線に一定のカイ離率の平均線を上下に描き加える機能です。10%に設定すれば、通常の移動平均線から上下10%カイ離した線が加わります。日足(25日移動平均)なら−10%ライン接近時が拾い場で、+10%ライン接近時が売り場、というのが一応の目安です。週足(13週移動平均)でも±10%が売買タイミングとして好ポイントになることが多いようです。移動平均線の設定は25日移動平均線のみ、というように、一つに限定すると画面はすっきりと見やすくなります。




株価平均乖離(カイ離)率
 株価と移動平均線とのカイ離率をグラフ化したものです。表示する移動平均線と同じ期日設定にしてください(13週移動平均線ならカイ離率も13週に)。日足で25日移動平均線とのカイ離率が−10%を割り込むような急落局面は、突っ込み買いの好機となることがたびたびあります。




短長期平均線乖離(カイ離)率
短期と長期の移動平均線のカイ離率(%)を示したグラフで、画面下方に表示されます。設定画面の左側に小さい数値(25日など)、右側に大きい数値(75日など)を入れると、株価が上昇基調の時にグラフは上方に動きます。0%ラインは2つの移動平均線がクロスした地点です。@とAの2組の設定ができます。
 基本的な見方としては、マイナスゾーンで下げ止まった時に買い、0%ラインを超え(ゴールデンクロス)、プラスゾーンで下げ止まり頭打ちとなった時が売り場となります。





GCVおよびGCV平均
 期間設定における株価の上昇(下落)のスピード曲線で示したモメンタム指標です。GCVが底を打つポイントで拾い、ピークを打つポイントで利食う、というのが基本的な戦略となります。基本画面にはゴールデンチャート社発行の日足集、週足集、月足集に掲載されているGCVと同様の設定がされています。チャート誌と同様に−30%で○(底値圏)、−15%で□(底値圏近い)、+15%で■(そろそろ警戒)、+30%で●(過熱)というサインを表示します。売買の際の参考にしてください。
※GCVの計算方法は公表しておりません。





出来高および出来高平均
 画面右下に目盛があります。出来高平均線は出来高の棒グラフに絡みます。短期での観察なら5日移動平均に設定し、これを大きく上回る局面などが注目点になります。



出来高平均乖離(カイ離)率
 日(週・月)の出来高と出来高移動平均とのカイ離率を画面下方に示したものです。GCVなどの設定は解除しておく方が見やすくなります。出来高が増えれば上方に、減れば下方に動きます。出来高移動平均の設定と同じにすればわかりやすくなります。




出来高GCV
 出来高の増減の勢いをモメンタムにしてご覧ください。ピークやボトムが株価GCVのそれにやや先行する傾向があります。株価GCVと重ねてご覧になるのが効果的です。先行指標としてご注目ください。週足設定が面白いようです。



価格帯別出来高
 画面左に価格帯別に出来高の棒グラフが表示されます。基本的に、出来高が多い部分は上値のシコリが重い、少ない部分は値動きが軽いと予想されます。
 どの銘柄チャートにおいても棒グラフで最高の出来高が画面中央にまで伸び、他は最高出来高に対する割合で表示されます。出来高数は棒グラフの右側に表示されます。
 期間はチャートに表示されている間の出来高が対象です。チャート右に表示してある目盛を5等分して棒グラフを描いています。すなわち、700〜800〜900円…という100円刻みの目盛りなら、「700〜719円、720〜739円、740〜759円、760〜779円、780〜799円…」という価格帯で棒グラフが描かれているわけです。





信用残高(週足チャートのみ表示)
 信用残を折れ線グラフ化したもので、出来高の棒グラフに絡ませてあります。通常は買い残が売り残より高い水準にありますが、まれに売り残が上回ることもあります(売り超の場合)。




貸借倍率(週足チャート、貸借銘柄のみ表示)
 信用取引の買い残÷売り残です。画面右下の目盛りは、×20(20倍)、×100(100倍)などです。過去の最も高い水準に目盛を合わせるため、直近の倍率が下がった場合、動きがほとんどなくなる場合があります。そんな時は↑キーでチャートを拡大することで、大きな振幅で見ることができます。




一次回帰線
 一定期間における株価のトレンドを、最もバランスのとれた直線で描いたものです。株価の中長期的な方向性を認識できます。回帰線を描く期間を入力してください。この期間設定は、株価トレンドが大きく変化した時期が起点となるようにすると効果的です。たとえば、日経平均月足なら史上最高を示現した89年12月などから回帰線を描くのがよいでしょう。
また、株価移動平均線の場合と同様に、伴線でカイ離率を設定できます。これによって、回帰線の上下にその%分カイ離した平行線を描くことができます。日足、週足なら10%(短期派ならもう少し小さく)、月足なら30%程度が妥当のようです。
回帰直線を引く場合、移動平均線は多すぎない方が画面はすっきりします。月足チャートは対数目盛で描き、回帰線を加えると効果的です。




コポック指数
 株価の対前年同月比を一定期間(13週など)溯って加重累計し、その期間で割ったもの。週足などで中期的なトレンドを確認する際に利用して下さい。マイナス局面で上方に転換すると0ラインを突破するまで上昇を続ける場合が多く、反対にプラス局面で下降に転換すると0(ゼロ)ラインを割り込むまで下落が続く場合が多く、反対にプラス局面で下降に転換すると0(ゼロ)ラインを割り込むまで下落が続く場合が多いという特徴があります。



指数化
 任意の時点の株価を100として表示します。その時点より株価が10%高かったら110%、10%安かったら90%となります。高値、あるいは安値を基準(100%)に設定し、そこからどれだけ上げたか(下げたか)をグラフでご覧ください。




OBV
  一定期間での株価上昇日の総出来高から株価下落日の総出来高を引いた株数。出来高エネルギーの強弱感を確認して下さい。


サイコロジカル
 一定期間での過熱度を知る指標です。通常、12日で設定し、短期的な強弱感を測ります。(12日間での株価上昇日÷12×100%)で算出されます。前日比同値や出来ずの日は上昇日に0.5を加算します。80%以上が過熱圏、20%以下が底値圏というのが一応の目安です。




均衡表(基本的には日足チャートで操作)
 画設定の画面でA)〜F)までの6項目すべてを選択して下さい。基本的に、各々の項目内の数字は変更しないで下さい。また、移動平均線などローソク足に絡む株価指標は解除しておく方が見やすくなります。GCVや出来高など画面下方に表示されるものは併用できます。
均衡表を設定すると、チャートの右側に余白ができます。


各設定項目について
A)高−安値中間値線@[26]日,位相[+0]日
 過去26日間の高値と安値の平均値。26日移動平均線と似た動きをします。「基準線」とも呼びます。




B)高−安値中間値線A[9]日,位相[+0]日
過去9日間の高値と安値の平均値。9日移動平均線と似た動きをします。「転換線」とも呼びます。




C)高−安値中間値線B[52]日,位相[+25]日
  過去52日観の高値と安値の平均値のグラフを25日先にずらしてあります。先行  スパンAとも呼びます。




D)A−B値中間値線 位相[+25]日
 AとBの平均値のグラフを25日先にずらしてあります。先行スパン@とも呼びます。




E)終値線 位相[−25]日
 日々の終値のグラフを25日前にずらしてあります。遅効スパンとも呼びます。




F)C−D帯網掛け
 CとDのグラフ間の部分に網を掛ける設定です。この部分は「雲」とも呼びます。





均衡表の基本的な見方
1.基準線と転換線
 まず、A基準線(26日)とB転換線(9日)の動きを観察します。26日移動平均線と9日移動平均線の絡みといったイメージです。よって、基準線を転換線が下方から突破した場合は強気転換(ゴールデンクロス)、反対に上方から割り込んできた場合には弱気転換(デッドクロス)と認識できます。

2.抵抗帯(雲)
  株価が雲の下方にある時は弱気局面、上方にある時は強気局面と基本的には認識できます。また、株価が雲を下方から突き破った時(強気転換)と、上方から割り込んだ時(弱気転換)が転換点として重要です。
 株価が雲の中に入りこんだ時は、以下の基本認識パターンがあります。
@雲が厚い場合(トレンドが転換しにくい)
・高値から株価が下落しても厚い雲の中で下げ止まり、再度上昇する
・安値から株価が上昇しても厚い雲の中で上値を抑えられ、再度下落する
A雲が薄い場合(トレンドが転換しやすい)
・安値から株価が上昇し薄い雲を突破すると、強気転換
・高値から株価が下落し薄い雲を割り込むと、弱気転換


3.遅効スパン
・ 直近の株価が25日前の株価を上回ってきたら強気、下回ってきたら弱気というのが
 基本的な見方です。


その他の強いサイン
 雲の下で基準線と転換線のゴールデンクロス、そして株価が雲を突破となれば強い強気、雲の上でデッドクロス、そして雲を割り込むことになれば強い弱気、と認識できます。

弱いサイン
 雲の中でゴールデンクロスとなれば強気の兆し、デッドクロスとなれば警戒と認識できます。





GCR
 通常の移動平均線の遅効性を克服するために、設定期間の回帰直線をもとに考案されたもので、移動平均線よりも大きな振幅を描きます。移動平均線より長いタームでの設定がよいようです(日足なら40〜50日、週足なら26週など)。26週と52週GCRを併用し、13週と26週株価移動平均線のように利用するのがオーソドックスな使い方です。GCRが株価よりも上方にあるか下方にあるか、あるいはGCRが上昇中か下降中かなどに注目して下さい。短い設定にした場合にはローソク足に接近して動く傾向があり、株価が割り込むことは多いようですが、「GCRが上昇中」なら持続し、長いGCRとデッドクロスするまでは売らないという戦略が妥当のようです。


売買代金
 株価 × 出来高 で算出されます。出来高の上部に折れ線グラフで表示されます。



ドル換算
 日々の円ドルレート終値に換算した株価チャートを描く機能です(ローソク足の設定は解除しないでください)。外国人投資家の動向を見通す際にも参考になります。ドル換算チャートの高値、安値にも注目しておくとよいでしょう。




ストキャスティクス
 一定時間で推移した値幅の中で、現在の株価がどの水準にあるかを知るモメンタム指標です。基本的な25日間に設定した場合の公式は以下の通りです。
 (直近の終値−25日間の最安値)÷(25日間の最高値−25日間の最安値)×100%
 0〜100%の範囲で推移しますが、基本的には80%以上が警戒圏、20%以下が底値圏となります。


SRV-K・SRV-Fast・SRV-Slow
SRV-K・SRV-Fast・SRV-Slowは、一定期間の高値・安値・終値から求められ、買われ過ぎ・売られ過ぎが読みとれる指標です。0〜100%の値をとり、判断基準の目安としては、80%以上が高値圏、20%以下を安値圏とします。-K -Fast -Slow それぞれは、株価の変化に反応する度合いに違いがあり、-Kが最も速く -Slow が遅くなります。速ければよいかというと、ダマシがおこりやすいので、-Kと-Fast、-Fast と-Slow を組み合わせるような使い方をします。この指標は日々の高値と安値を重視していますので、基本的に日足で見ますが、週足・月足でも観測ができます。計算周期は 9・25・75日が使われます。週足なら10〜13週程度の設定が妥当でしょう。


ストキャスティクスの計算方法(参考、期間設定を13週にした場合)

(C−L13)
SRV−K=  ×100(%)
(H13−L13)

直近3週間の(C−L13)の合計
SRV−Fast=    ×100(%)
直近3週間の(H13−L13)の合計

直近3週間のSRV−Fast
SRV−Slow=   ×100(%)


C:直近の終値 L13:過去13週間の最安値 H13:過去13週間の最高値

※SRV−Kはいわゆるストキャスティクスそのものを示しますが、GCハロー2000ではダマシを減らすために、ストキャスティクス−3MAと称して、このSRV−Kを3期間分平均したものを用意してあります。


H−V(ヒストリカル・ボラティリティ)
 ボラティリティとは株価の変動幅を推計するものです。GCハローでは、「設定した期間をもとに1年間の変動幅を推計する」とお考え下さい。ですから、基本的には、値動きのいい(上でも下でも)銘柄のボラティリティは高水準で、動きの鈍い銘柄のボラティリティは低水準になります。




ボリンジャー・バンド
 これは移動平均と標準偏差を用いた株価の分布状況から、株価の天底を察知する手だてとするものです。表示する際には移動平均線や均衡表などは消去した方が見やすい画面になります。
 基本的には、13週移動平均線(ここでは高値・安値・終値の平均値をもとに作成)の標準偏差(σ)のラインを描き、そこに株価が接近してきたところで売買をするというものです。
 統計学上、移動平均値±1σ内には68.27%、平均値±2σ内には95.45%、平均値±3σ内には99.73の確率で株価は分布するため、おおむね±2σ内に株価は収まることになります。ですから、±2σラインに上値・下値が接近、あるいは突破(割った)した時に、売り場・買い場に好タイミングとなる可能性が高いことになります。また、−2σラインから反発し、中央の移動平均線を回復した場合には+2σラインにまで上昇することが多く、反対に移動平均線を割り込んだ場合には−2σラインまで下落するパターンが多いようです。
 短期売買なら日足(基本画面は15日・±2σ)をご覧になるとよいでしょう。また、26週で設定してもよいでしょう。また、±3σを入力し、これを上回る(下回る)時には大暴騰(大暴落)の終了と判断することもできそうです。




標準偏差−V(ボラティリティ)
 移動平均株価に対する株価標準偏差を百分率で示します。設定期間での変動の度合いを測る指標で、大きく株価が上昇、あるいは下降した場合に数値が高くなります。ボリンジャーバンドのラインと移動平均株価のカイ離を示すものでもあり、ボリンジャーバンドの設定期間と同じ設定でボリンジャーバンドとともにご覧ください。(上昇でも下降でも)株価が動き始める時に上昇を開始します。また天上を打てば、上昇、あるいは下降の動きが終わりに向かってきたと推測できます。


コスト移動平均線
 設定した日数(週数・月数)における平均売買単価をラインにしたものです。25日(週・月)と設定すれば、
{日(週・月)の終値×日(週・月)の出来高}の25日(週・月)間の総計÷25日間の出来高総計となります。
 すなわち、直近25日(週・月)間で、平均しておよそいくらで売買がなされたか、ということを示すことになります。これも移動平均線と同様に位相と伴線を設定することができます。




コスト平均乖離(カイ離)率
 コスト平均線とのカイ離率をグラフ化したものです。



相対株価
 ある銘柄をある別のチャートと比較したらどのようなトレンドを描くか?、という発想で作成されたプログラムです。原理は、ログチャートの相対株価(個別銘柄を日経500種平均で比較)と同じです。GCハローでは、仮想額と比較対象銘柄・および指標を自由に設定できます。ログチャートと同じ設定をご希望なら、仮想額を500円、コードを102と入力します。





相対株価=個別銘柄株価÷日経500種平均株価など(コードで入力)×500円(仮想額を入力)

 基本的には、個別銘柄の市場全体に対する強弱感を知るために、比較対象は500種平均やTOPIX(コード201)に設定するのが妥当です。このトレンドが上向いている局面は押し目買い、下落している時は戻り売り、という基本戦略が立てられます。もちろん、日立のチャートに5401新日鉄との相対株価を描くこともできます。コード欄に5401と入力してください。円相場(コード320)なども比較基準として面白いでしょう。仮想額が大きいほど、画面上方に大きな振幅で描くことができます。しかし、株価チャートと重なる部分が多いと見にくくなりますので、お好みで調整してください。


PVR
 株式の動向を株価と出来高の2方向から総合的に判断するために開発したものです。縦軸にPレシオ(株価GCV)、横軸にVレシオ(出来高GCV)をとり、株価の趨勢と出来高の趨勢の両面から今後の株価の動向を予測します。基本的には逆ウォッチ曲線の考えに類似していますが、株価や出来高の実数値ではなくGCVという勢いを示すモメンタムを活用することで、ブレを抑えることに成功しています。ゴールデンチャート日足集では12週GCVの立ち合い25週間分を掲載していますが、画面の大きさ、GCV設定および期間設定は自由に変更できます。



VORTEX(ボルテックス)
相場年齢と売買タイミングを把握するために考案されたもので、ゴールデンチャート誌の「ボルテックス早見表」での軌跡を連続して表示したものです。
縦軸は長期的にみた株価水準を表します「32週(7.5ヵ月)の個別銘柄上昇率÷日経500種上昇率」という計算をし、500種に対する個別銘柄の弾性値を求めます。これが、1.0以上のときは平均以上に買われていると認識できます。1.50以上が過熱圏、0.7以下が大底圏というのが一応の目安です。横軸は短期指標で、50日間の高安における現在の株価位置(循環行程係数)を表します。75以上が過熱圏、25以下が底値圏というのが一応の目安です。縦軸0.7、1.5、横軸25、75に目盛をふっています。
※ボルテックスの計算期間は変更できません。日足・週足・月足のどのチャート上でもゴールデンチャート誌と同様の32週、50日で計算した図が表示されます。




逆ウォッチ曲線
 縦軸に株価、横軸に出来高をとり、毎日の交点を結んだものです。株価と出来高は日々の終値を用いると変化幅が大きく方向もめまぐるしく変わってしまうので、通常は双方とも移動平均に平滑した値を用います。移動平均の設定は自由に変更できますが、日足なら5〜10日程度の設定が妥当でしょう。



PVR・VORTEX(ボルテックス)・逆ウォッチ曲線の表示サイズについて
 PVR、ボルテックス、逆ウォッチ曲線はチャート画面左の窓の中に表示されます。窓の大きさは、設定画面中の「サイズ」で3段階に指定できます(1=小、3=大)が、「PVRとボルテックス」のように複数選択した場合、自動的に画面の高さを2分割、3分割した大きさになります。いくつの点を表示するかは、本数の欄への入力で自由に変更できます。
直近の値は緑色の四角で表示されます。また、←で過去に遡ると、PVR、ボルテックス、および逆ウォッチ曲線なども、株価チャート画面に表示されている右端のローソク足を直近として遡ります。時間の推移にしたがってPVRなどがどのように動いてきたか、そしてどこが買い場でどこが売り場であったかを確認してください。





弾性値
 ボルテックスの縦軸では500種平均株価に対する個々の銘柄の32週間での強弱感を表示しましたが、この機能では比較対象、および比較期間の設定を変更できます。例えば、「対日経225種平均弾性値(コード番号101を入力)で20週前の株価と比較」といった具合です。「季刊GCログ(ログチャート)掲載の対500種弾性値と同様のグラフを描くとしたら、「対(102)、(32)週」と設定して下さい。GCVや循環行程係数などの表示を解除して弾性値のみを表示すると画面がすっきりしますが、GCVなどを併せて表示しても面白いでしょう。
 また、例えば「6501日立と個別銘柄の強弱感を知りたい」という時には、「対(6501)」と入力してください。この設定で5401新日鉄のチャートを表示すると、重電株(日立)と大手高炉株(新日鉄)のポジションを知ることができます。もちろん同じ業種内(ソニーと日立、シャープと日立など)での比較も興味深いものです




循環行程係数
 ゴールデンチャート誌掲載のボルテックス「横軸」に相当するモメンタム指標です。0〜100%までの範囲で推移します。日足で10日程度の設定が短期狙いに有効です。また週足で10週(50日)に設定すればゴールデンチャート誌と同じ設定となります。このモメンタム指標もGCVと同様に底を打つポイントで拾い、ピークを打つポイントで利食うというのが基本的な戦略です。また0%に近ければ底値圏、100%に近ければ天井圏とも推定できます。ただ、株価の急騰が続いた場合など、最高水準の100%に張り付いたまま株価の上昇が続くという場合があります(急落が続く場合は0%に)。日足での設定で往々に起こる現象です。この場合、週足での循環行程係数やGCVも参考にしてください。



循環行程係数平均
循環行程係数の移動平均線です。循環行程係数の期間設定の半分以下(10日なら5日、12週なら6週以下)での設定が妥当のようです。これもGCVと同様にゴールデンクロス、デッドクロスが売買のポイントになります。




V−R(ボリュームレシオ)
 一定期間内の株価上昇日の出来高合計を、株価下落時の出来高合計で割り、%表示したもの。株価が前日比で動かなかった日は、その出来高を2等分し、それぞれ上昇日分と下落日分に加算します。通常、25日に設定し、短期的動向を測って下さい400%以上が過熱圏(利喰い圏)、70%以下が底値圏(押し目買い圏)というのが一応の目安です。



RSI(株価相対力指数)
 終値ベースで、一定期間の前日比(週・月、何円高安)から算出した指数です。例として、15日間に設定した場合の計算式を挙げておきます。

15日RSI=(直近15日間の前日比上昇幅の合計)÷
(直近15日間の前日比上昇幅の合計+直近15日間の前日比下落幅の合計)×100%

 75〜80%以上が利喰い圏、30〜25%以下が押し目買い圏というのが一応の目安です。保ち合い相場では10日程度に設定し、30%以下で反発してきたら買いを入れ、70%以上で反落するタイミングで利喰う短期戦略が有効でしょう。ただ、この設定では相場が大きく上下に動く場合に過熱圏、あるいは底値圏で横バイに推移しますのでその際にはもっと長いモメンタム(12週GCVや12週RSIなど)で中長期的な株価位置を確認してください。具体的には、中長期的にも有望と思われる銘柄があったとすれば、まず日足GCVや週足GCVの水準が低く、10日RSIが30%を割り込んで反発するタイミングで3000株仕込み、RSIの過熱圏での反発タイミングで第1の利喰い、次に日足GCVの反落タイミングで第2の利食い、そして週足GCVの反落で最後の利喰い、という利用法はいかがでしょうか。




V−RSI
出来高をRSIにしたものです。




RCI
 順位相関係数ともいわれます。循環行程係数と基本的には同じものですが、循環行程が0〜100で推移するのに対して、RCIは−100〜100で目盛がとってあります。n日間(週・月)の毎日の終値を株価の高い順に順位をつけ、それを日付の順位で引き、その差を2乗し、この合計を計算します。同じ株価があれば順位で平均値をとります。
日足なら10〜15日、週足なら10〜15週程度が妥当でしょう。


n日(週・月)RCIの公式
RCI={1−(6×順位の差の2乗の合計)÷(nの3乗−n)}×100



モーメンタム(株価モメンタム)
 直近の株価÷設定した日数前の株価。9〜15週(日)での設定が妥当でしょう。


1値当出来高平均
 株価を1円上げる(下げる)のに、どれだけの出来高が必要だったかを想定したものです。ローソク足の陽線・陰線を問わず、出来高÷(高値−安値)で算出し、その平均値を出します。10週平均程度に設定するのが妥当でしょう。底バイ(人気薄局面)、上昇鈍化から下落(株価ピーク)、というのが基本パターンです。




リスク度
 設定期間での標準偏差(0〜100%)を示したもので、累積密度関数から自分自身の株価がこれから上昇(下降)する可能性がどの程度あるかを割り出します。50%が株価が横バイの状態を示します。上昇、あるいは下降に転じるところが重要になります。日足では15〜25日程度が妥当でしょう。この程度の設定では株価の上昇(下降)が続くと80%以上(20%以下)の水準で横に這うことが多いです。このような時は、80%割れで売り、20%突破で買い、と認識できます。週足では15週程度で中期的動向をご覧ください。



トレンドライン
上昇トレンドとは高値と安値の切り上がりが継続するパターン、下降トレンドとは安値と高値の切り下がりが継続するパターンと定義されます。一般的に、上昇トレンドラインは切り上がっていく安値と安値を結び、下降トレンドラインは切り下がっていく高値と高値を結びます。



MACD
MACDとは「Moving Average Convergence and Divergence」の頭文字をとったものです。この手法は日本語では「移動平均収束発散(拡散)法」又は「移動平均収束乖離」などと呼ぶのが一般的です。
MACDは1970年代後半に確立され、当初は株式市場における「買われ過ぎ」及び「売られ過ぎ」を判断する指標として利用されていましたが、トレンド転換を早めに示唆することに優れることから、次第に移動平均線の先行指標として用いられるようになりました。
移動平均線を例にとりますと、一般に、短期線は長期線より反応が早いため、トレンドの変局点近辺では両者のギャップが大きくなります。イメージとしては、MACDはこのギャップの幅を計測したものですが、通常の移動平均線とは異なり、指数平滑移動平均線という直近期にウェートをかけた平均線に基づいて算出されることに特徴があります。


MACDの計算式
(例:標準的パラメータ、12週線と26週線の場合)
MACD=EMA12−EMA26
EMA12:12週の指数平滑移動平均値
EMA26:26週の指数平滑移動平均値

※EMA=Y+α(X−Y)

X:t期の終値 Y:(t−1)期における指数平滑平均値
α:平滑化定数0≦α≦1
  α=2/(n+1)
n:平滑する期間

 以上の公式から、指数平滑移動平均(EMA)は直近時点に近い株価ほど影響力が大きくなるように算出されます。このように直近期の株価の変化をより反映させる指数平滑移動平均線(EMA)を長短2本用意し、この2本の指数平滑移動平均(EMA)の乖離を計測したものがMACDなのです。


MACD平均
 MACDの移動平均(標準的なパラメータは9週など)です。「シグナル」とも呼ばれ、MACDとの交差で売買タイミングをとります。詳しい見方はこちらをご覧下さい。

DMI
 Directional Movement Index(方向性指数)と呼ばれ、「トレンドの有無」や「トレンドの強弱」を推し測ることができる複合的な指標で、「+DI」「−DI」「ADX」から構成されます。
詳しい見方はこちらをご覧下さい。



パラボリック
パラボリックとはSAR(ストップ&リバースポイント)と呼ばれるラインを用いたトレンド系テクニカル指標です。パラボリックには「放物線状の」という意味があり、SARが放物線を描くことからこのように呼ばれています。相場の反転を認識した時に売買シグナルを示す、いわゆる途転売買のための順バリ型売買システムです。

パラボリックの見方
・買いシグナル
 下降しているSARが上昇しているローソク足と接触した地点(SARが陽転したとき)
・売りシグナル
 上昇しているSARが下降しているローソク足と接触した地点(SARが陰転したとき)

SARの計算式
SAR=前営業日のSAR+AF×(EP−前営業日のSAR)
AF:加速係数
  (通常は0.02≦AF≦0.20)
EP:極値
 SARが買いサインを示している期間・・・その期間の最高値
SARが売りサインを示している期間・・・その期間の最安値
尚、新たに買いシグナルが発生した当日のSARはそれまで売りサインを示していた期間の最安値、新たに売りシグナルが発生した当日のSARはそれまで買いサインを示していた期間の最高値となります。

パラボリック(SAR)の設定
SARを表示させるためには、加速係数の@スタート水準(初期値)とAその増加スピード(AF)、及びB上限値(最大値)を設定する必要があります。通常は初期値とAFは0.02、最大値は0.20が用いられます。加速係数は0.02からスタートし、そのトレンドの高値(または安値)が更新される度に0.02ずつ増やし、0.20が上限となります。相場の展開に応じて初期値やAFを様々に変化させることも可能ですが、通常、上限値0.20は変更しません。敢えて言えば、AF、初期値及び最大値は大きくすると価格の動きに近づき、小さくすると滑らかな曲線を描きます。つまり、AF、初期値及び最大値はいずれも、大きくするとタイミングが早くつかめる分、ダマシが多くなり、小さくするとダマシを減らせる分、タイミングが遅れるということになります。



パラボリックの活用法
 パラボリックはひとたび買いシグナルを示すと、株価が高値を更新するごとにSARの水準が加速度的に上昇していき、逆に、ひとたび売りシグナルを示すと、株価が安値を更新するごとにSARの水準が加速度的に下降していく傾向があります。いずれの方向であっても相場が大きく動くようなケースではパラボリックは極めて有効に機能します。しかし、相場が狭いレンジでもみ合うようなケースではトレンド転換のシグナルが多発し、騙しに合う可能性が高くなるという欠点があります。パラボリックを有効に活用するには、来るべき相場がトレンドの強い相場か、それとももみ合いの相場となるのかを見極めることが不可欠となります。そこで、DMIとの併用が効果を発揮することになります。具体的には、ADXが上昇傾向もしくは高水準にある場合のみ、順バリのスタンスに立ってパラボリックの売買シグナルに従うという手段です。



 

 

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