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投資尺度が大切!  
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<投資尺度の存在>

 どのような銘柄を選べば儲かるのかという問いは投資家にとって永遠のテーマです。簡潔で決まりきった答はどこにもないでしょう。ただ、どのような銘柄を選ぶにせよ、必ず見ておいたほうが良い投資尺度というものがあります。ここでは、代表的な投資尺度を紹介します。これらの投資尺度を見ることによって、冷静に会社の実態と株価を比較できるようになります。



<株価収益率(PER)>

 第一は株価収益率(PER)と呼ばれる尺度です。これは株価を一株当たりの税引き後利益で割った数字です。仮にPERが20倍だとすれば、その会社の株価は20年分の利益を反映していることになります。PERが極端に高いとその銘柄は割高になっている可能性があります。しかし、その会社の成長性が十分に高ければ、PERの高さは正当化されます。PERが極端に低い場合、その会社の成長性が低いことを意味します。

 また、一株当たりの税引き後利益には、次期決算期についての予想に基づく数字と直近の決算期における実績値に基づく数字の2種類があります。よって、PERにも予想ベースの数字(予想PER)と実績ベースの数字(実績PER)の2種類があります。予想PERと実績PERを比較することで、その会社の利益の伸びをとらえることもできます。つまり、予想PERが実績PERよりも低くなっていれば、その会社の次期決算期における利益は直近の実績値よりも増加するだろうと予想されます。



<株価純資産倍率(PBR)>

 第二は株価純資産倍率(PBR)と呼ばれる尺度です。これは株価を一株当たりの純資産で割った数字です。PBRが1.5倍だとすれば、その会社の市場価値は純資産の1.5倍に相当することを示します。PBRが高い場合、その会社の成長性が評価されていると考えられます。実際には成長性が高くないのにPBRが極端に高いと、株価が操作されている可能性があり、危険です。逆に、PBRが大きく1.0倍を割り込んでいると、その会社の株式を全部買い取って、会社の資産をすべて売却し、負債を返済してしまえば利益が出ることを示します。よって、倒産する可能性が低いにもかかわらずPBRが1.0倍割れになっている銘柄があれば、買い下がってみてもよいかも知れません。ただし、その場合、有価証券や土地の含み損が隠されていないかといった財務内容のチェックも行う必要があります。



<株主資本利益率(ROE)>

 第三は株主資本利益率(ROE)と呼ばれる指標です。これは税引き後利益を純資産(注:株主資本は純資産と同額である)で割った比率です。すなわち、一株益を一株純資産で割った値と同じです。この指標は、その会社がどれだけ効率よく純資産を用いて利益を稼ぎ出しているかを示します。この数字は当然高いほうが好ましいと考えられます。しかし、この数字自体は現在の株価の割高・割安とは関係がありません。むしろ経営の効率性の良さや純資産の長期的な成長性を示したものと解釈されます。



<配当利回り>

 第四は配当利回りと呼ばれる指標です。これは一株当たりの配当を株価で割った数字です。仮に一株当たりの配当が年20円で株価が1,000円ならば、配当利回りは年率2.00%になります。配当利回りは、金利との比較という観点から株価の割高・割安を判断するのに使われます。ただし、配当利回りがいくら高くても株価が大きく下落してしまえば結果的には損失が出てしまいます。もともと株式は預金や債券のように投資元本分の資金が返還されるものではないので、配当利回りと金利を比較する方法には常にリスクが伴います。



<利益成長性>

 第五は利益成長性と呼ばれる指標です。これは、経常利益、営業利益、および一株当たり税引き後利益のいずれかの数字について伸び率を測ったものです。この数字が大きいと、その会社の成長性は高いと判断されます。利益成長性が高いほど株価は高くなると予想されるのは当然のことです。



<組合せと実践>

 他にもさまざまな投資尺度が存在しますが、ここで説明した5個の尺度が特にポピュラーです。これらをうまく組み合わせて銘柄を診断する習慣を身に付けておけば、おのずといろいろなことが見えてくるようになるはずです。

投資尺度の図解