本日の市況
2012年2月3日

NYダウ(ハローコード<0460>)は主要企業に好決算となるものが多いこともあり、昨年4月高値1万2810ドルの高値攻防となっている。1月のISM製造業指数も昨年6月以来の高水準となり、米国の景況感は確実に改善しつつあるようだ。
これを受けて日経平均株価も急反発が期待されるところだが、円高進行もあり、9000円回復もおぼつかないのが現状である。昨年10月28日の戻り高値9050円(終値ベース)を突破してくれば話は変わってこようが、<6502>東芝、<6702>富士通などの大幅減額修正、<6503>三菱電機の不祥事発覚、そして<6753>シャープの過去最大の最終赤字への転落見通しなど、ハイテク主力株を取り巻く状況は極めて厳しい。<6752>パナソニックは遂に600円を維持することもできなかった。ハイテク企業は大幅再編の局面にあることを崩落する株価は指し示しているようだ。
一方で、同じ外需でも<7203>トヨタ自動車など完成車メーカーは株価が底離れとなってきたようだ。<7201>日産自動車、<7270>富士重工業、<7267>ホンダなども強気の動きとなっている。米国景気が"欧州離れ"をしてくれば、日本車需要の回復も期待される。中でもトヨタ自動車は昨年12月発売のハイブリッド車「アクア」に注文が殺到。国内外での巻き返しのテコとなるには十分な魅力を備えた新車として期待は大きい。電機株でも、<6770>アルプス電気は自動車向け製品が堅調。12/3通期の利益減額見通しはアク抜けと捉えられたもようで、株価は自動車株と似た強気の軌跡を描いている。自動車用ワイヤーハーネスが主力製品のひとつである<5802>住友電気工業にも逆張りの買いが活発に入ってきた。ただし、自動車関連も目先は"出来すぎ"との感もあるが。
三市場ベースでの信用倍率は金額ベース(コード<0408>・週ベース)で2.05倍まで低下。信用買い残が減少し、売り残が増加している。そこで売り飽き気分が高まった銘柄の上値は軽くなっても不自然ではないだろう。ちなみにトヨタ自動車は1.60倍まで低下。昨年11月11日時点では10.04倍であった。ただし、そのトヨタ自動車も週足GCVではプラス15%程度まで上昇しており、中期モメンタムは過熱圏入りとなっている。しかしより長期の月足GCVはマイナス30%割れから底入れを鮮明にしてきたばかりであり、長期的視点ではアヤ押し狙いに妙味が残っているように思われる。
また、自動車関連として<6902>デンソーなど完成車メーカーの系列企業の他にも、<6103>オークマなどの工作機械株や、ベアリングの<6471>日本精工、<5108>ブリヂストンなどのタイヤメーカー、塗料の<4613>関西ペイント等々、物色の裾野の広がりも期待されるところ。
ただし、規模別株価指数を見比べると、大型株指数(コード<0202>)よりも小型株指数(コード<0204>)の方が圧倒的な好パフォーマンスとなっていることが確認される。日経平均株価が9000円回復に手間取っている状況でも、25日ベースの騰落レシオ(コード<0188>)は2月2日時点で121.8%と、快調な銘柄が多いと察せられる動きにある。騰落レシオは銘柄数ベースの指標であり、日経平均株価やTOPIXなどのインデックスへの影響度が小さい小型株ががんばっても、日経平均株価はまだ昨年10月の戻り高値突破には至っていない。しかし、トヨタ自動車も超小型株も同じ「1銘柄」として扱う単純平均株価(コード<0241>)は、ほぼ昨年9月時点まで回復していることからも、小型株優位の展開が実感される。円高傾向の強まりで外需株に手が出にくい状況で、国内で着実に稼いでいる小型株に資金の矛先は向かっている。東証2部株価指数(コード<0301>)やJASDAQ平均株価(コード<0801>)なども昨年11月以降、強気の相場展開が続いている。
中でも小売業に健闘銘柄が多いようだ。アジアでの積極展開も視野にある<2651>ローソンは1月の上げ一服後、出直る兆しに。アパレルの<7606>ユナイテッドアローズは1月27日に今期2度目の通期利益の増額を発表した。小型株ではないが、<9983>ファーストリテイリングは厳冬が追い風となり、昨年来高値を更新中である。デフレ抵抗力が強い<7532>ドン・キホーテもアヤ押しポイントは狙ってみたいところ。収益を着実に伸ばしている小売り株には引き続き要注目だろう。
また、3月期末配当取りの思惑から利回りが高い銘柄は株価が買われる時節ともなっている。ただし、最大の魅力が「利回り」のような銘柄は、3月末の配当権利付き最終日の翌日には急落することが多い。とりわけ期末一括配当の小型株にはその傾向がある。2月に仕込んで、3月に人気化したところで手仕舞うという、クールな姿勢で臨むことがリスク軽減には必要かもしれない。
また、9月中間配を実施済みの主力株では、総合商社株が総じて利回りが高いようだ。<8001>伊藤忠商事は資源高などを背景に通期利益予想を増額修正。増配も発表した。同社株は一昨年4月以降、900円台前半が上値抵抗帯となっており、800円台半ばの水準にはもうワンチャンスがあるかもしれない。株価500円台の<8002>丸紅も期末10円配見通し。<8031>三井物産は同28円、<8058>三菱商事は同33円となっている。このグループも期末にかけて一段高が期待できそうなところではないか?
金価格がヒタヒタと上昇している点も気になるところ。ゼロ金利の紙幣よりもリスクの小さい資産との認識は世界中で定着しつつあるのかもしれない。産金株の<5713>住友金属鉱山の株価も復調傾向にある。ロンドン金価格(コード<0454>)に連動する投信の<1672>金上場投資信託(東証ETFS)にリスク分散しておくのも一策か?
週末3日には1月の米雇用統計が発表され、米国株価の反応が注目される。国内では9日(木)に機械受注が発表され、機械株の動向を左右しそう。ピークを過ぎたとはいえ、まだまだ主力株を含めて第3四半期決算が発表される。
                                (S.F)

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